6月より開始された2024年分所得税の定額減税は、納税者(合計所得金額1,805万円超の高額所得者については対象外)及び配偶者を含めた扶養家族1人につき、3万円が控除されます。

 多くの給与所得者は、6月1日以降最初に支払いを受ける給与等から、源泉徴収されるべき所得税の額から特別控除相当額を控除しますが、事業所得者や不動産所得者などに係る所得税の定額減税は、予定納税の対象となるか否かにより対応が異なります。
 予定納税とは、その年の5月15日現在において確定している前年分の所得金額や税額などを基に計算した金額(以下、予定納税基準額)が15万円以上となる者が、予定納税基準額の3分の1の金額を、その年の第1期(7月)及び第2期(11月)の2回納付します。

 2024年分の予定納税基準額は、定額減税額がないものとして計算することとされ、原則、2023年分の申告納税額と同じ金額となります。
 そのため、予定納税基準額が15万円以上の場合は、2024年分の所得税に係る第1期分予定納税額から本人分に係る定額減税額に相当する金額(3万円)が控除されます。

(後編へつづく)

(注意)
 上記の記載内容は、令和6年7月15日現在の情報に基づいて記載しております。
 今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。